オトコラム

第63号 現代の高齢者

仕事がら、かなりたくさんのご高齢の皆さんとお話しする機会があります。

そんな中、最近、すごく違和感を感じる話があるんです。

それは・・・

メディアなどでは、

医療費や年金の問題で、現代の高齢者は将来不安を抱えており、だから“お金を貯め込む”のだという記事を頻繁に見かけます。

確かに、そういうことを仰る高齢者の方は多いですが、その一方で、私が会う高齢者は、皆さん口をそろえて、「墓まで金を持っていく気はない」と仰います。

これって、すごい矛盾ですよね・・・???

だから、「それってすごい矛盾ですよね?」って言ってみます。

そうすると、皆さんがほとんど同じ答え。

「お金を使いたいと思う商品やサービスが無い」

今の日本企業の皆さんと話していると、“高齢者”という言葉のイメージが数十年前で止まってしまっているような印象を持つことが多々あります。

腰が曲がり、動作が遅く、オットリしてて、家で漬物とか漬けながら、時々近所の散歩など楽しむ程度。

いつの時代の、どれくらいの年代の人々を想定して高齢者と呼んでいるのでしょうか?

高齢者の多くは、外に出たがっています。

他者とドンドン、コミュニケーションを取りたがっています。

自分の楽しみにお金を使いたがっています。

皆さん、本当にアクティブなんです。

そう、実は、40~50歳代くらいの人より、もっと上の世代の人たちの方が、今の日本ではぜんぜんアクティブなんですよ!

自分が満足できることには、お金もちゃんと使うんです。

将来不安で家に閉じこもって、小金を貯め込んで節約ばかりしている高齢者。

そういう人がいないとは言いません。

でも、大部分はメディアが作った幻想です。

試しに、高齢者の皆さんと、積極的にコミュニケーションを取ってみましょう。

たくさんの元気をもらえますよ!

(2016.7.19)


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