オトコラム

第31号 癒される音、不快な音

以前に、日本人が好きな音に関する10,000人アンケートの結果について、お話しました。(第24号 好きな音と嫌いな音
「川のせせらぎ」が第1位、「波の音」が第2位でしたよね?
水の音が多い。
他にも、ベスト3には入りませんでしたが「滝の音」なんてのも人気音です。

ところで・・・工事現場の重機の音・・・嫌われる音の代表選手です。

ところがビックリ!!!

以前に、ある研究室で、とある滝の音と、とある工事現場の音を音響分析したら・・・
物理的には、両者はほとんど同じ音だった~~!!

こういう事って、他にもありますよね?
良く知られているのは、猫が喧嘩したりしてる時の声と人間の赤ちゃんの声。
そっくりですよね?
あと、意外と知られていないのが、天ぷらを揚げる音と拍手(パチパチ・・・)の音。
これも実は、ほとんど同じです。

要は、"その音から何をイメージするか?"なのだと思います。
「これは滝の音です」と言われて、綺麗な滝の写真でも見せられながら聞かされれば、重機の音でも心が癒される事もあり得る。

物理的、生理的に常に嫌われる音というものがあるのは確かです。
しかし、音は、その音そのものよりも、その時の気分に適しているか?
その時のシチュエーションにマッチしているか?
が、とても重要なようです。

さて、では、目をつぶって美味しそうな天ぷらをイメージしながら、誰かに拍手してもらったら、ヨダレが出て来る・・・?

誰か試してみてください。

(2011.04.18)


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